記事一覧

国家安全保障戦略の発表が意味するもの

ポイント・トランプ大統領による「国家安全保障戦略」の発表はまさに「新冷戦」時代の到来を告げるものであり、80年代にレーガン政権が大国同士の軍拡競争に突入して国防費を大幅に増額させた時代に回帰することを意味する。・そこで北朝鮮とイランが「ならず者国家」とされたのは、ブッシュ政権時代に「悪の枢軸」とされた3カ国のうち、残る2カ国を軍事攻撃することを宣言したといえる。・米国の世界覇権に挑戦する大国として中...

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米税制改革を補完するために大規模な軍需の創出が待たれる

ポイント・米国では80年代から格差の拡大が拡大し始め、90年代にグローバル生産体制が構築されたことでそれが決定的になったが、資産バブルを膨らますことで資産効果からそれが覆い隠されてきた。・リーマン・ショックによりそれが崩壊すると資産効果が剥落して本来の格差の拡大傾向が顕在化し、消費活動が押し下げられた。中国沿海部の人件費の高騰も相まってグローバル生産体制が崩壊し、米国経済の生産性も低下した。・それを克...

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米税制改革~主要企業と富裕層だけを優遇してもそれ自体の効果は期待薄

ポイント・今回の米国での税制改革は主要企業を中心とする大企業と富裕層に大きな恩恵が行き渡るものであり、主要企業が海外に貯め込んだ資金を米国内に配慮させて設備投資を増加させることが意図されている。・ただし、いかに富裕層に重点的に減税の恩恵を与えても、もとよりこうした所得階層は消費性向が低いためにそれほど消費活動が活発になることはなく、財政赤字の増加分の多くが富裕層の貯蓄に回りそうだ。・いかに主要企業...

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気になる長期金利の上昇と米株高傾向の真因

ポイント・最近、米国やそれ以上にドイツで長期金利が勢いよく上昇しているが、その背景にはこれまで、展開の主導権を握っている米系投機筋が株高を演出するためにその低位安定状態を意図して作為的に債券を買い支えていた面があったようだ。・これまでの米株価高騰の主要テーマだった税制改革期待については既に出尽くしており、年明け以降は米軍の北朝鮮攻撃によるリスク回避もあって調整局面に移行か。・ただ、最近の米株高傾向...

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先週の動き・・・・年末を控え米税制改革も織り込み動意薄

ポイント・年末を控え閑散な商いとなったなか、米税制改革が成立したが市場では既に織り込まれていたこともあって株価は動意薄に。・日本を除いて長期金利が上昇したなか、米国以上にドイツでその傾向が顕著になったことから、外為市場では円独歩安のなかでドル高以上にユーロ高が進んだ。 先週の国際金融市況は週初18日を除いて総じて動意薄となった。 米国株は18日には税制改革期待から前週末15日の地合いを引き継いで上伸し、...

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中国が排除されて新国際通商体制が構築されていく

ポイント・今回のWTO閣僚会合で中国の国有企業が攻撃された一つの理由が中国側に改革を迫るためであり、共産党大会が終わり習近平一強体制が確立された後にその日程が組まれたのは偶然ではない。・それ以上に重要なのがWTO体制の行き詰まりが露呈したことにあり、「新冷戦」構造の構築に向かっているなかで、中国のように自由主義的・資本主義的国家群の経済システムに適合しない制度が強い国がそこから排除されていくのは歴...

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国際通商交渉で先進国から集中砲火を浴びる中国

ポイント・中国は米トランプ政権による保護主義的な動きに危機感を覚えて「自由貿易の擁護者」を称して欧州に共闘を呼びかけてきたが、本来的に一党独裁国家である中国はそれには程遠く、先進国の関係者からは冷ややかに見られていた。・米国は今回のWTO閣僚会議で自国の貿易赤字の縮小につながらない分野ではあまり参加しなかったが、中国の保護主義的な分野がテーマになると日欧を誘って積極的に参加して激しく攻撃していた。...

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現実味を帯びる米国の北朝鮮攻撃と守勢に立つ中国

ポイント・米トランプ政権はCIAが北朝鮮が3月までに米国を攻撃できる能力を手中にするとの報告を受けたことで、それまでに攻撃に踏み切ることを決断した可能性が高い。・ティラーソン国務長官が北朝鮮に対して穏健的な発言が目立つが、それは自身の出身基盤であるエクソンモービルが、朝鮮半島北部のウラン鉱石の利権を握ることで石油産業が打撃を受ける関係があることもあるようだ。・中国はもはや北朝鮮の核保有を防ぐことが...

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従来の路線が踏襲されたFOMCの不可解な姿勢

ポイント・今回のFOMCでは利上げを巡る採決で反対者が2人出たこと、利上げの回数が引き上げられなかったことからハト派的とされたが、声明文やFRB議長の会見は従来の内容がそのまま踏襲された。・ただ、最近の良好な米景気指標の発表や税制改革を織り込んでGDP見通しが上方修正されたにもかかわらず、利上げの回数が据え置かれたのは説明がつかない。・その背景にはもとよりタカ派とハト派の対立が高まっていたなかで、...

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先週の動き・・・・米税制改革期待で米国株堅調も円高気味で日本株は軟調

ポイント・両院協議会で米税制改革法案の一本化が迅速に決まるなど税制改革期待から米株価が堅調に推移した一方で、米FOMCの決定がハト派的と受け止められたことから円高気味となったため、日本株は軟調に推移した。・税制改革法案が年内に成立する公算が高くなったが、米株価が主要3指標がそろって史上最高値を更新しているので、米長期金利上昇・ドル高の抑制に伴う米株高傾向がまだしばらく続きそうだ。 先週の国際金融市...

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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。