記事一覧

保護主義的な政策が物価上昇による経済繁栄をもたらす

ポイント・グローバル生産体制が崩壊していくと、企業が経営合理化に努めても限度があり、趨勢的に物価が上昇していくが、賃金引き上げが一般化していけば製造・販売コストより販売価格の上昇が上回ることで収益期待の拡大から設備投資が活発になることが期待できる。・これはコンドラチェフ・サイクルの上昇局面で特徴的に見られる現象であり、前回の上昇局面でもGATT体制の確立からそうした状況になった。ただ、当時とは異な...

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グローバル生産体制とWTO体制の崩壊を目論むトランプ政権

ポイント・トランプ政権の発足当初は親イスラエル左派系がロシアゲート事件等で揺さぶっていたこともあって通商政策面では穏健派が主導権を握ったが、そうした揺さぶりが下火になるとともに右派的なナチズム系が勢力を強めて強硬派にそれが移っていった。・中国の米国向け輸出の多くは米系多国籍企業によるものなので本質的に米中貿易摩擦は存在しないと主張している向きは、トランプ政権が本来的に目指しているものを理解していな...

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企業側の採用掘り起こしに変化が見られた米雇用統計

ポイント・今回の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が20万人を超える大幅な増加となり、過去分も計3万人以上も上方修正されるなど、労働需給がひっ迫しているにもかかわらず依然としてかなりの新規雇用者が生み出されている状況が明らかになった。・その背景には、企業側は最近では長期失業者を雇うことで対処してきており、それが全体の賃金抑制につながっていたが、最近では質の悪い労働者を敬遠して主婦層はじめ女性をより多...

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米中貿易戦争懸念の材料出尽くしでリスク選好局面も

ポイント・先週は知財権の侵害問題での追加関税の発動を控えて中国株安や人民元安主導でリスク回避が強まった一方で、FRBの利上げ推進姿勢や良好な米景気指標の発表を受けてイールドカーブが一段とフラット化した。・リスク回避から世界的に株安傾向になったなかで米国株だけが堅調に推移したが、米国債も買われていた当たり、良好な経済ファンダメンタルズを映して「米国買い」の様相を呈していたことがうかがわれる。・米中間...

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先週の動き・・・・米中貿易戦争の突入を控え米国株だけが堅調な展開に

ポイント・6日に米国による中国に対する制裁関税や中国による報復関税の発動を控えたなか、中国株を中心に世界的に株安傾向になったが、良好な米景気指標が好感されたこともあり、米国株だけは概ね堅調な展開になった。・外国為替市場では中国株や人民元安が進んだなか、リスク回避と良好な米景気指標の綱引きとなり、ドル・円は小動きになった。ユーロ・ドルは米雇用統計の発表を受けたドル安圧力から週後半に上昇した。 先週の...

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北朝鮮問題が停滞している背後事情を拉致問題とともに探る

ポイント・米朝首脳会談の翌週には非核化の手順を決めるために実務者協議が開催されることになっていたがまだ開かれておらず、ポンペオ国務長官も前言を撤回して期限を設けないと述べたあたり、トランプ政権の非核化等のシナリオが遅れていることがうかがわれる。・その背景には、中国に圧力を強めるにあたり年明けからその手段を貿易問題に舵を切ったが、その要求が本命とでもいうべき「中国製造2025」の撤廃や技術強要の禁止にさ...

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EU分裂の動きを煽ることで欧州に対し優位に立つ米国

ポイント・欧州に困難な状況をもたらした15年のシリアからの大量の難民の流入はISの強大化に直接的な原因があるために米国の策謀によるものとの観測が根強いが、現在、米国で主導権を握っている勢力はISを支援していたわけではないため、それは考えにくいだろう。・ただし、欧州では統合を実現するには本来的に政治統合まですることで財政政策を一本化する必要があるにもかかわらず、それが実現できていないために欠陥システム...

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ドイツ主導の歪んだEU政策が難民問題で大きく顕在化

ポイント・欧州では最大の経済強国であるドイツが健全財政政策に固執してきたことで、経済・財政事情が脆弱な南欧・東欧諸国では一般民衆の間でかなり不満が高まっていたが、そのドイツが移民・難民の受け入れに寛容だったことからよけいに摩擦が引き起こされた。・15年にはイスラム国に圧迫されてシリアからの難民が激増し、その多くがドイツに向かったなかで一般市民との間で激しい摩擦が生じたが、特に保守的な南部でその傾向が...

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実態よりかなり悪化しており正念場の中国経済

ポイント・火星が逆行期に入ったことから、米中貿易紛争については6日に実際に米国から340億ドル相当分の関税が発動されると危機が遠のく一方で、北朝鮮問題については米朝首脳会談まで順調に推移してきたので、これから緊張が再燃するかもしれない。・中国経済は固定資産投資が落ち込み、個人消費もここにきて鈍化してきていることからGDP統計よりかなり悪化した状態にあることがうかがわれるが、米国との貿易摩擦で輸出が打...

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先週の動き・・・・米中貿易摩擦やドイツの政局不安に揺れ続ける

ポイント・米中貿易摩擦を巡り米国側が中国企業による米国企業への買収を制限する動きに出た一方で、トランプ大統領が自身の権限に拡大ではなく議会が審議している機関を活用する姿勢を示し、ドイツの政局不安も重なって株価はやや不安定な動きになった。・外為市場ではドイツの政局不安からユーロ安に振れ、週末にはEU首脳会議で合意を見たことでそうした懸念が払拭されたが、その直後に発表されたコアPCE価格指数がFRBが...

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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。