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先週の動き・・・・連日の地政学的リスクも市場では小動きに

ポイント
・先週は連日、地政学的リスクが頻繁に起こり、週末には米中首脳会談が開催されたが、市場ではそれほど材料視されることなく、あまりリスク回避が強まる状況ではなかった。



 先週の国際金融市況は方向感のない動きになった。
 3日にロシア・サンクトペテルブルクでの地下鉄テロ事件、4日にシリアで化学物質「サリン」を使用した空爆、5日に北朝鮮が再びミサイルを発射、6日に米軍がシリアを空爆と連日にわたり地政学的リスクが起こった。それに加え、5日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録がタカ派的な内容だったことも、リスク資産市況の上値抑制要因になった。
 とはいえ、4日にはドナルド・トランプ米大統領がインフラ投資が1兆ドルを超える可能性を指摘したことや、その許可承認を早めることに言及したこともあってリスク回避が強まる状況ではなく、米株価はダウで2万ドル台後半での小動きになった。

 他方、日本株は後述するように、地政学的リスクからどちらかといえば為替相場が円高気味に振れることが多かったことから弱含んだ。それにより、日経平均株価は4日に前日比170円超、6日にも同260円以上も下がったことで、1週間で250円近く下落した。

 外国為替市場では前週と同様にユーロ安が進む展開になった。
 ドル・円相場は連日にわたる地政学的リスクによる円高要因とFOMC議事録を受けたドル高要因が交錯した。ただ、どちらかといえば前者の要因が勝ったことから弱含むことが多く、週初4日には1ドル=111円台から週末7日の東京市場では110円10銭超にやや水準を引き下げた。
 しかし、同日のニューヨーク市場では2月の米雇用統計が発表された直後には、非農業部門の雇用者数(NFP)の増加幅が事前予想を大きく下回ったことから一時的に下げたものの、その後失業率がかなり低下したことが好感されて111円台前半に復帰した。

 ユーロ・ドル相場は地政学的リスクによるドル安要因と、マリオ・ドラギ総裁はじめ多くの欧州中央銀行(ECB)執行部から金融緩和策の継続を示唆する発言が相次いだことによるユーロ安要因がせめぎ合い、1ユーロ=1.06ドル台半ばでの動きが続いた。
 ただ、週末7日のロンドン市場ではスウェーデン・ストックホルムでトラックが突入するテロ事件が起こったことから1.06ドル台前半に軟化し、さらにニューヨーク市場では米雇用統計の発表で失業率が大幅に低下したことから1.058ドル割れに一段と下落した。


 今週は、明日はFOMC議事録を、明後日は米雇用統計を簡単に検証します。
 12日以降は先週、頻繁に起こった地政学的リスクを米中首脳会談と絡ませて考察します。
 今週は1日多く、15日土曜日まで掲載します。
 よろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
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