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先週の動き・・・・リスク回避の動きが収まり株価が底堅く推移

ポイント
・前週には米トランプ政権を巡るロシアゲート問題から一時的にリスク回避が強まったが、そうした動きが一服して米株価は底堅く推移した。
・外為市場ではFOMC議事録がハト派的に受け止められてドル安に振れたが、総じてドル・円相場を中心にレンジ内での動きが続いた。



 先週の国際金融市況はリスク資産市況が底堅く推移した。前週には「ロシアゲート」問題を巡るドナルド・トランプ政権への不安感の高まりから一時的にリスク回避が強まったが、そうした不安感が沈静化してリスク資産への投資意欲が回復していった。さらに24日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表されると、連邦準備理事会(FRB)による追加利上げ観測が後退したことで一段と株価を押し上げる形になった。
 それにより、米株価はダウが週末26日にわずかに下げたのを除いて上げ続け、前週末比275ドル上昇して24日以降には引値でも2万1,000ドル台に乗せて、その水準で定着する動きになった。

 一方、日本株もどちらかといえば底堅く推移したが、後述するようにFRBの追加利上げ観測の後退もあって円高に振れることも多かったために下がる場面も見られ、米国株に比べると上値の重い展開になった。日経平均株価は1万9,000円台後半での動きが続いた。

 外国為替市場では方向感のない動きになった。
 ドル・円相場は週前半には23日に英マンチェスターのコンサート会場でテロ事件が起こったことで、翌24日の東京市場ではリスク回避による円高圧力から1ドル=110円80銭台に軟化した。その後、すぐに24日にFOMC議事録が公表されるのを控え、FRBの追加利上げ観測の高まりからニューヨーク市場では112円10銭台に上昇したが、公表されるとその観測が後退したことから反落し始めた。
 さらに週末26日のロンドン市場では、英国での6月8日の総選挙を控えて与党保守党の支持率が低下したことでリスク回避による円高圧力も重なったが、ニューヨーク市場では米国内総生産(GDP)成長率が良好な内容だったことから値を戻していった。

 ユーロ・ドル相場は週初22日にはアンゲラ・メルケル独首相がユーロ安を牽制する発言をしたことから上昇し、ニューヨーク市場では1ユーロ1.126ドル台に達したが、すぐに英国でのテロ事件から反落していった。さらに24日には、マリオ・ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が「ユーロ圏のインフレ基調が依然として低調である」として、暗に現行の量的緩和策の継続を主張する発言をしたことから、ロンドン市場で1.16ドル台まで下げた。
 ニューヨーク市場に移り、FOMC議事録が公表されるとドル安圧力から再び上昇していったが、週末26日には英国での世論調査で保守党が支持率を低下させたことから、ポンド安圧力に引っ張られて上値を抑えられた。


 今週は、明日はECBの金融政策を巡りECB執行部やドイツ政府、米政府も含めた各勢力の思惑について考察します。
 明後日から2日間はFOMC議事録が公表されるとFRBの利上げ観測が後退しましたが、その背景について考えます。
 週末は加計学園を巡る問題の本質が官邸と官僚勢力との間の熾烈な抗争であることに着目して考えていきます。
 よろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。