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先週の動き・・・・月替わりで買い出動から日米株価が上伸

ポイント
・“月替わり”で本邦機関投資家が見直し買いに出たのを機に、ADP雇用統計の好調もあって日米の株価が上伸し、ダウは史上最高値を更新して日経平均も2万円台に乗せた。
・為替はレンジ内の小動きを継続したが、週末の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が事前予想を下回ったことからドル安に振れた。



 先週の国際金融市況は後半に急速にリスク選好が強まり、株価が急伸した。
 前半は週初29日に米英市場がメモリアル・デー、バンク・ホリデーでともに休場だったことや、月末にさしかかっていたことから動意薄のなか、手仕舞い売りから軟化気味となり、米株価はダウが31日には一時2万1,000ドルを割った。
 しかし、翌1日の東京市場で日本株が急伸すると、オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)雇用統計が非常に良好な内容だったことから、ダウも前日比135ドル高になって一気に史上最高値を更新した。さらに週末の翌2日も米雇用統計の発表で失業率の低下が好感されて同60ドル超上昇し、前日からの流れを継続した。

 日本株も週前半は動意薄のなかを小幅安で推移したが、1日に“月替わり”で機関投資家がかなりの規模の見直し買いに動いたことから前日比210円近く上伸した。さらに週末となる翌2日には米国株も急伸した流れを引き継いで上伸していき、為替も円安に振れたことに支援されたことや、午後になると日本銀行(日銀)も上場投資信託(ETF)資金で買い上げたことから、同320円近くも急騰して一気に2万円台に乗せた。

 外国為替市場では米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測の行方をにらみながら、前週からのレンジ内での小動きを継続した。
 ドル・円相場は1ドル=111円台で始まった後、30日には米消費者信頼感指数、31日にはシカゴ購買部協会景気指数(PMI)や中古住宅販売の低調(その後、シカゴPMIは上方修正)から110円台半ばに軟化した。その後、翌1日にはADP雇用統計の好調やリスク選好が強まって株価が急伸したことから、週末2日のロンドン市場では111円70銭まで上昇した。
 しかしニューヨーク市場に移ると、米雇用統計で非農業部門の雇用者数の増加幅が事前予想を下回ったことから、米長期金利が一気に2.1%台半ば近くまで急低下したのを背景に110円30銭超に下落した。

 ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.11ドル台で始まった後、30日には8日の英国での総選挙を控えて与党保守党の支持率が低下したことや、7月に国債の償還を控えてギリシャ不安が意識されたこと、イタリアで早期に解散総選挙の可能性が出てきたことからロンドン市場で1.10ドル台に軟化した。
 しかし、すぐに低調な内容の米経済指標の発表が相次いだことからドル安圧力が強まって切り返し、31日のニューヨーク市場では1.12ドル台半ばに上昇した。さらに週末2日のニューヨーク市場では、米雇用統計の発表を受けて1.128ドル台半ばに一段高になった。


 今週は、明日は今後の見通しを簡単に述べたうえで、明後日は米雇用統計の検証をしたうえで現在の市場環境を覆っているハト派的な雰囲気の背景について検証します。
 週末の2日間では原油相場の動向に焦点を当てながら、サウジアラビアや米石油業界の戦略を検証したうえで、来年夏以降の金融市場のクラッシュと中国危機の再発の可能性を展望します。
 よろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。