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先週の動き・・・・日銀国債オペやECB議事要旨、米雇用統計で円安、ユーロ高、ドル高に

ポイント
・外為市場では特に週末に日銀の指し値での買い入れオペや議事要旨の公表を受けたECBのテーパリング観測、好調な米雇用統計の発表を受けて円安、ユーロ高、ドル高が進んだ。



 先週の国際金融市況も出口を目指す欧米の金融政策の影響を受けて長期金利が上昇したなか、リスク資産である株価は方向感のない動きになった。
 米国株は週初3日には長期金利の上昇が好感されて金融株主導で上昇し、一時ダウは史上最高値を更新して引値でも前週末比130ドル近く上げた。しかし、6日には公表された欧州中央銀行(ECB)の議事要旨の内容が量的緩和策の縮小(テーパリング)に向かうとの観測を改めて強めたことから欧州株主導で下落し、ダウも前日比160ドル近く下げた。
 週末7日には米雇用統計の発表を受けて長期金利とともに株価も上昇し、ダウは同100ドル近く上げた。

 日本株は海外株に比べると上値が重くなり、日経平均は2万円を挟む動きになった。特に4日には前日に米国株が上昇したものの、北朝鮮がミサイルを発射したことが嫌気されて反対に前週末比20円超ほど下げた。
 翌5日には円高圧力が遠のいたことからやや持ち直したが、6日には終盤頃にECBの議事要旨の影響から前日比90円近く下落した。週末7日には海外市場の流れを受けて同140円近く下げて寄り付いた後、日本銀行(日銀)が国債の買い入れを実施したことで円安に振れたことから同65円安ほどに下げ幅を縮小した。

 外国為替市場では週後半に再びユーロ高が進み、また週末には円安圧力も強まった。
 ドル・円相場は週初3日の東京市場では1ドル=112円台で始まった後、ニューヨーク市場ではISM製造業景況感指数が好調だったことから113円台半ば付近に上昇した。しかし、翌4日には北朝鮮がミサイルを発射したことからリスク回避で112円台後半に反落した。
 その後、6日にはユーロ高が進むなかでドル・円相場は動意薄になったが、週末7日の東京市場では日銀が国債買い入れオペに踏み切ったことで円安圧力から113円80銭超に上昇した。さらにニューヨーク市場では米雇用統計の内容が好感され、ドル高圧力から114円20銭近い水準に一段高になった。

 ユーロ・ドル相場は週初3日の東京市場では1ユーロ=1.14ドル台前半で始まった後、ニューヨーク市場ではISM指数の好調からドル高圧力が強まり、1.13ドル台後半に下落した。
 その後、週央にかけて1.13ドル台での動きが続いた後、6日のロンドン市場ではECBの議事要旨の公表からテーパリング観測が強まって上昇し、週末7日には1.14ドル台半ば近くに達した。しかし、ニューヨーク市場では米雇用統計の発表を受けたドル高圧力から1.138ドル割れまで反落した。


 今週は明日に日銀の買い入れオペ、明後日に米雇用統計といった市場に直接的に影響を与える要因について採り上げます。
 週後半の2日間では国際情勢に焦点を当て、北朝鮮のICBM発射の背後での水面下での米国と中国との関係や、独ハンブルクでのサミットで見られたロシアを介在した米国の対欧州政策と欧州勢の戦略について考察します。
 よろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。