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先週の動き・・・・良好な米景気指標の発表が続き世界的に株高が持続

ポイント
・先週は景況感関連の指標をはじめ良好な米景気指標の発表や上院での予算決議が好感されて米国株が上昇したように世界的に株高傾向が続いており、日経平均も先週末時点で57年ぶりとなる14営業日連騰となった。
・株価の上昇は当然のことながら各国では政権与党に追い風になっており、米国ではロシアゲート問題が薄れてトランプ政権が安定し、日本でも22日の総選挙で安倍自民党の大勝利を支援した可能性も。
・株高はいうまでもなく日銀を除く主要国・地域の中央銀行による金融政策の正常化を支援することになり、中期的に円独歩安が進むことも。



 先週の国際金融市況も前週に続きリスク選好から株価が上昇を続けた。
 米国株は週初16日のニューヨーク連銀製造業景況指数が3年ぶりの高水準を記録するなど良好な米経済指標の発表が続いたことや、18日に公表された地区連銀経済報告(ベージュブック)も良好な内容となるなど米国経済が良好な状態にあることが好感された。さらに19日には、上院で僅差ながら予算決議が可決されたことで、これから税制改革法案の審議が本格化するとの期待も高まり、株式市場では買い圧力が高まった。
 それにより、ナスダックは下がる場面も見られたが、ダウは16日に前週末比85ドル高、週央18日には前日比160ドル高になって2万3,000ドル台に乗せ、週末20日には同165ドル高になるなど週を通して史上最高値を更新し続け、前週末13日から通算して6営業日続けて上昇した。

 日本株も堅調な地合いが続いた。週前半から半ばにかけては主に世界的な株高傾向に支援され、週後半には為替が円安気味に振れたことにも押し上げられた。特に週末20日には前日にカタルーニャ州の独立問題の再燃から欧州株が軟化したことが嫌気されたことや、週末から利食い売りも出たことで軟調気味に推移したが、引け間際に買い上げられて小幅高になった。
 それにより、日経平均も週初16日には前週末比100円高になったのをはじめ週を通して上げ続け、20日時点で57年ぶりとなる14営業日連続での上昇を記録した。

 外国為替市場ではそれほど大きな動きが見られなかったが、強いていえば円安気味に振れた。
 ドル・円相場は週初16日には1ドル=111円台後半で始まったが、良好な米景気指標の発表やベージュブックの公表によるドル高圧力に加え、世界的な株高傾向の継続を背景とするリスク選好による円安圧力から次第に水準を切り上げていった。週末20日のニューヨーク市場では、前日に上院で予算決議が可決されたことが好感されてリスク選好ムードが一段と高まったことから、113円台半ば超にまで上昇した。

 ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.18ドルを挟んで方向感のない動きになった。
 週前半には15日のオーストリアでの総選挙で反難民政策を掲げる中道右派の国民党が第1党になり、極右政党で反欧州連合(EU)的な姿勢を見せる極右政党の自由党も第2党に躍進したことが嫌気され、17日のロンドン市場では1.173ドル台に軟化した。翌18日のロンドン市場では欧州株が反発したことから1.18ドル台に水準を戻したが、週後半になるとカタルーニャ問題が再燃したことから弱含んでいった。
 週末20日のニューヨーク市場では、上院での予算決議の可決を受けた米株価の上昇に伴うドル高圧力から、1.176ドル台に再び水準を切り下げた。


株価の高騰から各国の政権与党に追い風が吹く

 世界的に株価が上昇を続け、米国ではダウをはじめ多くの指標がそろって連日、史上最高値を更新しており、日経平均もほぼ21年ぶりの高値をつけてもまだ上げ続けて週明け23日時点で15営業日連騰になるなど、上値のメドがつけにくい状況だ。
 いうまでもなく、こうした状況は最近、極右勢力が巻き返している欧州を除いて政権与党には強力な追い風になっている。日本では22日の総選挙で安倍晋三政権率いる自民党が、小池百合子東京都知事率いる「希望の党」が失速したこともあって有利に選挙戦を進めた。米国でもドナルド・トランプ政権に対するロシアゲート問題での弾劾の動きが最近では“鳴りを潜めて”おり、大統領への反発からレックス・ティラーソン国務長官が辞意を漏らしているといった噂も出ているが、それほど大きな問題にはなりそうもない。


各国・地域の中央銀行の金融政策の正常化を支援

 ただし、株価の高騰は当然のことながら、日本銀行(日銀)を除いて主要国・地域の中央銀行が金融政策の正常化を推進していくうえで強力に後押しすることになる。
 今週26日に定例理事会の開催を控える欧州中央銀行(ECB)では、いかにマリオ・ドラギ総裁はじめ執行部がそれに抵抗しようとも、量的緩和策の縮小(テーパリング)に向けて動くのは既定路線と化している。米連邦準備理事会(FRB)でも、もはや年末12月に追加利上げに動くのは決定的だが、近く発表される次期議長に誰が就任するかによるとはいえ、来年前半もそうした姿勢が続くことを強く支援することになる。
 だとすれば、主要3通貨の中では円独歩安がまだしばらく続くなかで、中期的にはドル高が、さらに長期的にはユーロ高が進む余地が大きいことは容易に予想出来るところだ。


 今週は、明日は最近、欧州で再び反EU的な極右勢力が伸長している背景について少し検証します。
 明後日から週末にかけての3日間では、先週18日の中国の共産党大会の初日に習近平総書記が長時間にわたる大演説をしましたが、その意義をその背後の米権力者層の思惑や戦略とともに考察します。
 今週もよろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。