記事一覧

北朝鮮の核ミサイルは本当は中国を狙っている

ポイント
・北朝鮮が核ミサイルで照準としているのは米国ではなく、その脅威を利用して日本を核武装化させる以外に、中国を威圧することがその最大の目的である。
・中国政府はかつて、北朝鮮の核兵器からの脅威を前にして首都を西方に移転することを考えていたようだが、現在ではどこに移転させても照準内に収まっているためにその動きが出てこなくなっている。
・北朝鮮の核ミサイルが照準としているのは北京や人民解放軍の主要基地以外に、チベット方面の核兵器やミサイルの貯蔵庫であると考えられる。
・米国本土にまで届くICBMを入発した目的は、中国が「一帯一路」で西方に進出しようとしているなかで、その牽制が目的であるようだ。



北朝鮮の核保有の最大の目的は中国への威圧

 最後に北朝鮮がミサイルを発射している本当の目的を指摘しておく。
 報道機関や有識者の間では、北朝鮮は米国の本土にまで届く核ミサイルを保有することで米国からの攻撃を阻止して体制の保証を図り、平和条約の締結に持ち込むことを目論んでいるといった指摘が一般的である。しかし、何度も指摘するように北朝鮮において、それも特に軍事面で操っているのは親イスラエル的な共和党系新保守主義(ネオコン)派であるため、米国にミサイルを発射するわけがない。
 では何を狙っているのかというと、一つはこれまで当欄で指摘してきたように、アジア極東での米国の「属国」に対し、それも特に日本に対して軍事力の強化を迫り、最終的には核武装化させることだ。ただより大きな目的は、中国を相手に「新冷戦」構造を構築していくなかで、その中国を核兵器で威圧することにある。


中国政府はかつて首都移転を考えていた

 08年7月7日から9日にかけて北海道・洞爺湖で開催された主要国首脳会議(サミット)では、ジョージ・W・ブッシュ米大統領が日本の福田康夫首相(いずれも当時)に「中国は首都を西方に遷すことを検討しているらしい」と教えたという。その西方の首都移転先とは、唐の時代に「長安」と呼ばれていた陝西省西安市とともに、古代の中国で首都が置かれることが多かった河南省西部の洛陽市を指していたようだ。
 どうして首都の移転が検討されていたかというと、一つは中国では毎年、日本の神奈川県に相当する面積分の砂漠化が進行しているといわれているなかで、それが北京にまで及びつつあったことがあったという。そしてもう一つが北朝鮮の核ミサイルの脅威によるものであったわけだ。北朝鮮と北京との距離を考えると、短距離型のノドン・ミサイルで十分射程距離の範囲内であったからだ。
 ところが、現在では中国政府内部でそうしたことが聞かれなくなったが、その背後には北朝鮮が著しくミサイル技術を改良したことで、中国の国土内のどこに首都を移転させても容易にその照準内に収まってしまったことがあるのだろう。


北朝鮮の核ミサイルは中国のミサイル・核爆弾貯蔵庫を狙っている

 では北朝鮮の核ミサイルは本当はどこを狙っているのかというと、可能性が高いのは首都以外に人民解放軍の主要基地があるところだ。ただその中でも最もその可能性が高いのが、核ミサイルや核爆弾を貯蔵しているところだ。
 中国はこれまで、新疆ウイグル自治区の東トルキスタンのタクラマカン砂漠のロプノール塩湖付近で1964年10月16日に最初の核実験を実施したのを皮切りに、96年7月29日の最後の地下核実験まで数回にわたり行ってきた。それによる現地のウイグル人の死者は表向き19万人とされているが、中国政府の極秘資料では75万人にも達しているという。
 それにより実践配備が可能になった核兵器やミサイルは、チベット高原の盆地の地形を利用して四川省に3カ所と、同省と青海省の境界付近の計4カ所に保管されているとされる。米国は北朝鮮を利用することで、これから新冷戦時代を迎えるにあたり、世界最大の埋蔵量を誇る朝鮮半島北部のウラン鉱石の利権を握るだけでなく、そうした面でも核開発・保有競争で優位な状況に立とうとする目論見があるわけだ。


ICBMの開発の目的は一帯一路の牽制か

 また北朝鮮が米国本土にまで届くほどの飛行距離を誇る大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発・保有することになった最大の目的がどこにあるかというと、中国が経済面では「一帯一路」構想により西方の中央アジア方面に進出しようとしているなかで、それを軍事的に牽制する意味合いがあるのだろう。中央アジア諸国の中にも親米国や米軍基地があるが、米軍が核兵器をそこに持ち込んでもそれが表沙汰になると必ず問題になるだけでなく、いつまでそこを基地として使用できるか定かではないからだ。
 そうした意味では、米国の好戦的な勢力が操っている強固な独裁国家を利用した方が、現地住民からの反発を受ける恐れがなく、むしろ自国の防衛のために保有しているといったロジックで国民を騙すことができるので好都合なのである。


 今週はこれで終わりになります。御拝読いただき、ありがとうございました。
 来週も週明け11日(月)から掲載していくので、よろしくお願いします。
 トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都とすることを表明したことが世界的に大きな波紋を広げていますが、十分な分析ができれば採り上げられればと思っております。
 なにかありましたら書き込みをお願いします。
 また、報酬次第でお会いさせていただいてお話させていただいても構いませんので、ご検討いただければと思います。
スポンサーサイト

コメント

中国革命の歴史的位置づけと高度情報化社会主義

永山様

直近の情勢分析で最も信頼できるWebサイトとして拝見しています。短期の経済展望と国際政治の分析を見る目の永山様の鋭さにいつも感服させられます。

北朝鮮スターリニズム国家の問題は、中国の問題であり、中国の問題は、日本の問題でもあります。大日本帝国皇軍の中国侵略戦争が、中国共産党の大陸支配を生み出しました。

では、どうして中国は40年間にも及ぶ超高度経済成長を達成することができたのでしょうか?

日本の「高度経済成長」の前提が「大東亜戦争」の米軍の日本「本土空襲」であったように、、中国においては毛沢東の「文化大革命」による徹底した破壊がその要因であったのではないでしょうか。

長期的展望において中国共産党の大陸支配はどのようにして終焉するのでしょうか?

中国の民主化は、議会制民主主義を飛び越えて、独立した諸民族・諸地域はインターネット直接民主主義を実現するのではないでしょうか。

以下の中国革命の歴史的位置づけと中国共産党支配はどのように終焉するのかについての予想をいたします。

また、日本は官民挙げて「Society 5.0」を推進していますが、社会のAI・AIロボット化=「大失業時代」であり資本主義の枠内では解決不能であると考えます。

この問題は、AIロボット化による生産力の飛躍的発展と古い生産関係(資本主義)は矛盾し、「生産力の社会化」としての社会主義の構築による新たな生産関係を打ち立てることによってのみ解決できるのではないでしょうか。

近くを見る目、遠くを見る目

「Society 5.0」か「AIロボット高度情報化社会主義」か


台頭する21世紀の3つの革命(大津波)
反革命としての米国トランプ政権

21世紀の社会を理解する上で最も重要な視点は?

「21世紀の資本主義」を襲う3つの津波(革命)

津波の震源は、「第三の波」社会の高度情報化 (エレクトロニクス高度デジタル情報化)

1. インターネット・直接民主主義  (インターネット社会の到来)

「一国革命」なので国家・官僚制・軍産は残る

中国共産党一党独裁「国家資本主義」の「一つの中国」体制をスマートフォン経済が、政治革命としての「スマホ直接民主主義」革命に転化し、中国共産党一党独裁体制を打倒し、台湾と中国内陸部は独立する。

2. 「 21世紀の社会主義」  (台頭する社会主義) 

国家・官僚制・軍産を一層する「高度情報化社会主義世界革命」
 
2017米国大統領選挙 民主党サンダース候補者

3.  社会のAI(人工知能)・AIロボットの普及と高度循環型社会(再生可能エネルギー)の到来 

・爆発的なAI・AIロボット化の兆し

・大失業時代の到来

AI化 2.0 サイボーグ化 ← 再生医療・クローン技術の進歩 

AIロボットの人間化 ・人間のロボット化 「永遠に生きる人」の誕生 

死滅する資本主義国家

資本主義最後の歴史的使命は、AI、AIロボットの全世界的普及

21世紀の社会主義 (高度情報化社会主義の高度循環型社会)

インターネット直接民主主義革命(一国革命=スマート・フォン直接民主制)は、高度情報化社会主義成立の歴史的前提条件

高度デジタル情報化資本主義(市場経済)から高度デジタル情報化社会主義(超市場経済)へ

高度デジタル情報化社会主義 (ユビキタス・スマ―トフォン社会主義)は、ワーキング・ポイント・ブロック・チェーンによる貨幣廃絶とAI・AIロボット・ファクトリー・オートメーション生産システムとが連結したプロシューマー (prosumer 生産=消費者) チェーン社会主義経済による市場廃絶 からなる超市場経済 (非市場経済)

高度情報化デジタル情報化革命

第一次高度情報化革命

経済革命としてのインターネット革命が、政治革命としてのインターネット直接民主主義革命(一国革命)に転化

第二次高度情報化革命

経済革命としてのAI・AIロボット革命が、政治革命としての高度情報化社会主義世界革命に転化

→資本主義国家の死滅としての
AIロボット高度情報化社会主義社会の出現

高度デジタル情報化社会主義 (ユビキタス・スマ―トフォン社会主義)とは?

AI(人工知能)・AIロボットの全社会的(製造・運輸・通信・サービス・文化・娯楽)全世界的普及が進んだ(社会主義世界革命により主要な生産手段が社会化された)「AI・AIロボット共栄社会」 (高度デジタル情報化社会主義社会)の主流となる社会傾向(トレンド・イデオロギー)のことを言う。


中国革命 2人の毛
http://komorode.exblog.jp/25666117/

20世紀の中国革命 
毛沢東の人民民主主義革命

21世紀の中国革命 

毛允明の「飯山一郎グルンバ乳酸菌革命」 と「人民民主主義革命2.0」で花開く新中国文明「大東亜漢文化圏」

百花斉放「大東亜漢文化圏」 東アジアの中心として発展する大中国

朝鮮民族は「漢字化政策」で大中国文化圏に復帰

ヘーゲル「現実的なものはすべて合理的であり、合理的なものはすべて現実的である」

琉球独立革命 (琉球直接民主主義共和国)= 東シナ海に浮かぶ沖縄の西ベルリン化!!
日本が変われば、中国も変わる!!人口比0.104% ( レバレッジ 961倍) の衝撃!!

尖閣諸島領有問題は、琉球と台湾・中国間の問題!!





コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

17894176

Author:17894176
永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。