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先週の動き・・・・年末を控え米税制改革も織り込み動意薄

ポイント
・年末を控え閑散な商いとなったなか、米税制改革が成立したが市場では既に織り込まれていたこともあって株価は動意薄に。
・日本を除いて長期金利が上昇したなか、米国以上にドイツでその傾向が顕著になったことから、外為市場では円独歩安のなかでドル高以上にユーロ高が進んだ。



 先週の国際金融市況は週初18日を除いて総じて動意薄となった。
 米国株は18日には税制改革期待から前週末15日の地合いを引き継いで上伸し、ダウは前週末比で一時225ドル高となってナスダックも7,000ポイントを超えたが、引けにかけて利食い売りを浴びてダウの上昇幅は同140ドルにとどまった。その後、動意薄となった後、21日に税制改革が議会を通過したことから再び上昇したが、18日に記録した最高値に到達することなく利食い売りから上値を抑えられた。
 週末22日にはドナルド・トランプ大統領が署名して税制改革法案が正式に成立したが、クリスマス休暇を控えて閑散な商いになったなか、既にそれが織り込まれていたことや長期金利がかなり上昇していたことにも圧迫されて弱含んだ。

 日本株は週初18日に、前週末15日に税制改革期待から米株価が上伸した流れを受けて引けにかけて買い戻しが一気に出たことから急伸し、日経平均が前週末比350円近く上昇した。ただ、その後年末にさしかかっていたこともあって動意薄になり、21日には日本銀行(日銀)が大規模緩和策の継続を決めたこともあって為替相場が円安気味に振れたもののそれほど上昇することなく、2万3,000円を下回る水準での推移が続いた。

 外国為替市場では多くの先進国の長期金利が上昇したなかでユーロ高が進む一方で、唯一日本でそれが進まなかったことから円独歩安傾向になった。
 ドル・円相場は週初13日に米税制改革期待や良好な米景気指標の発表によるドル高圧力から、1ドル=112円台後半に水準を引き上げた。翌19日以降もその流れを受けてじり高で推移し、20日のニューヨーク市場では113円台半ば近くに達した。
 翌21日の東京市場では、日銀が金融政策決定会合で長期金利の誘導目標水準であるイールドカーブ・コントロール(YCC)の引き上げを見送ったことから、引け際に113円60銭まで上昇した。しかし、その後年末やクリスマス休暇を控え、日銀の金融政策や米税制改革期待も織り込んだことから上値が重くなり、113円台前半で動意薄になった。

 ユーロ・ドル相場は週初18日には前週末15日に英フィッチ・レーティングスがポルトガル国債の格付けを2段階引き上げたことから、東京市場で1ユーロ=1.178ドル台に上昇した。翌19日も複数のユーロ圏加盟国の中央銀行総裁が欧州中央銀行(ECB)の量的緩和策の縮小の促進や利上げに向けて前向きな発言を繰り広げたことから、ユーロ高圧力が強い状態が続いた。米長期金利が上昇してドル高圧力も根強い状態だったが、ドイツではそれ以上に上がったことからユーロ高圧力がドル高圧力を上回ったことで一段高になり、20日のロンドン市場では瞬間的に1.19ドル台に乗せた。
 ただ、週末22日には前日のスペイン・カタルーニャ州の議会選挙で独立賛成派が過半数を占めたこともあり、東京市場の終盤では一時1.181ドル台まで反落した。


 今週は、明日は当面の市況の見通しや現状の動きの焦点について簡単に述べることにします。
 明後日以降は、先週、米国で国家安全保障戦略が発表され、さらに税制改革が正式に決まるなど、今後の米国、ひいては世界情勢を展望していくうえで重要なことがありましたので、その件について見ていきます。
 まず、明後日は税制改革の意義について考察します。
 今年最後の掲載となる今週もよろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。