FC2ブログ

記事一覧

FRBの動向から見る日銀幹部人事の動き

ポイント
・米国ではFRBをG30から切り離してホワイトハウスの管理下に置くために“イエスマン”が新議長に送り込まれたが、今回の日銀の幹部人事を巡る動きはそれと同じようなものだ。
・ナチズム系が主導権を握った現在の米権力者層からも支持されている安倍政権は任期途中で日銀現総裁を辞任させ、雨宮理事を副総裁に就けたうえで総裁に昇格させるつもりでいると思われる。
・かつて、福井総裁が小泉政権の意向に沿って金融政策を運営したように、日銀生え抜きが総裁に就任しても必ずしも日銀の意向に沿った政策を推進するとは限らない。



FRBと同じことが日銀の幹部人事でも行われている

 米国では「世界皇帝」デイヴィッド・ロックフェラーが死去したこともあり、米ロックフェラー財閥の主導権がそれまでの世界単一政府系から、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官を中心とするナチズム系に移行してドナルド・トランプ政権が成立した。
 それとともに、グループ・オブ・サーティ(G30)の最高幹部の一員として米連邦準備理事会(FRB)に送り込まれ、実際にジャネット・イエレン議長を支えて執行部で主導権を握ってきたスタンレー・フィッシャー副議長(いずれも当時)が放逐された。代わりに、法律専門家として本来、金融政策面では “素人同然”であるジェローム・パウエル新議長がホワイトハウスから送り込まれてその地位に就いた。
 これと同じようなことが、現在の日本銀行(日銀)の人事を巡る裏側での攻防で行われていておかしくないはずだ。


首相は日銀現総裁を途中で辞任させるつもりでいる

 安倍晋三首相はかつて、ヒラリー・クリントン元国務長官を中心とする民主党系新保守主義(ネオコン)派と良好な関係にあったが、今ではトランプ政権で主導権を握っているナチズム系の勢力に後押しされている。それは、ナチズム系は世界的に展開している駐留米軍を撤退させていき、次第に属国群を独立させていこうとしているなかで、日本に憲法改正や核武装化を伴う国防体制を強化させるには安倍首相のタカ派的な政策は好都合であるからだ。
 その安倍首相が今回の日銀の幹部人事で黒田総裁の続投を提示したのは本来的に本意ではないと思われ、おそらく、任期満了までその地位にとどまらせるつもりがないのではないか。本田悦朗スイス大使は財務官僚を抑え込むための“出し”に使われたものと思われ、「世界皇帝」が健在だった際には中原伸之元日銀審議委員の意向も通りやすかったことから日銀の副総裁に就任しておかしくなかったが、今ではその可能性はほとんどなくなっている。


次期日銀総裁は官邸の意向が通りやすい人物に

 おそらく、安倍首相は任期途中で黒田総裁を辞任させ、その後任に雨宮正佳日銀理事を副総裁から昇格させることを考えているのだろう。この人物は日銀の金融政策を巡り、その日銀と首相官邸との間で仲介役を担ってきたことから、官邸側も自分たちの要求を政策に反映させるにあたり、次期総裁に就任すれば都合が良いと考えているはずだ。いわば、FRBで新議長にホワイトハウスの“イエスマン”が就任したが、それと同じようなものである。
 米政策当局の主導権が世界単一政府系の親イスラエル左派からナチズム的な親イスラエル右派に移行したことで、FRBの金融政策の主導権もG30からホワイトハウスに置こうとされており、“イエスマン”が新議長に就任したのはこのためだ。今、安倍首相がいずれ雨宮理事を日銀総裁にしようとしているのも、そうした米国での動きと同じようなものだ。
 またもう一人の副総裁にリフレ派を充てるにしても、“若造”で実績のない若田部昌澄早大教授をそこに就けておけば、将来的に総裁になる可能性がほとんどないので適任である。


日銀生え抜きでも官邸の意向に従うことに

 雨宮理事は日銀の生え抜き出身ではあるが、官邸との折衝にあたってきただけにその意向を受けやすく、必ずしも日銀の利害に沿うような金融政策を推進していくとは考えにくい。
 かつて小泉純一郎政権下で、日銀生え抜きでありながら、米系財閥の系列の財界の支持を得てその地位に就いた福井俊彦総裁が、欧州ロスチャイルド財閥系で“正真正銘”の日銀生え抜きの速水優前総裁(いずれも当時)の路線に反対して量的緩和策を強化していったが、それと同じようなものだ。
 むしろ、G30との関係が薄れてしまい、官邸とつながって安倍首相の意向を直接的に受けやすくなるだけに、より強力な超金融緩和策を推進する可能性がありそうだ。


株高は米景気対策で恩恵を受けることを織り込んだ動きか?

 安倍首相は本来、そのリフレ派的な思考から19年10月に消費税率を10%に引き上げたくないはずだが、それでも昨年10月22日の衆院総選挙の実施を前に、子供の教育費を捻出することを名分にして予定通り実施することを表明せざるを得なかった。米国で主導権を握っている親イスラエル右派の意向を受けて、将来的に沖縄からも米軍が撤退していき、独立していくのを前に国防を強化するにあたり、その財源を確保しなければならないからだ。
 いうまでもなく、増税が行われる直後の19年末から20年にかけて景気が落ち込むことが予想されるのを受けて、今のうちから景気対策を実施する“青写真”を描いていておかしくない。それにより恩恵を受ける企業が出てくるはずであり、足元の円高にもかかわらず株価が上昇しているのも、そうしたことを市場が“見えざる手”により織り込みに行っているような気がしないでもない。


 今週はこれで終わりになります。
 来週もこれまでと同様に、週明け26日の月曜日から掲載していくのでよろしくお願いします。
 なにかありましたら書き込みをお願いします。
 また、講演会等の依頼がありましたらお引き受けいたします。会場でお話をするようなものでなくても、小規模で懇親会のようなものでもかまいません。
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

17894176

Author:17894176
永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。