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先週の動き・・・・米長期金利の上昇から一時株安やドル高に

ポイント
・週前半に米長期金利が上昇したことから株価が急落するとともにドル高に振れたが、後半になると金利が低下したことから株価が反発し、ドル高も抑制された。



 先週の国際金融市況は米長期金利の動向に影響を受ける展開になった。
 米国株は週初23日にはスティーブン・ムニューシン米財務長官が中国を訪問するとの発言から米中貿易戦争への懸念が後退したことが好感されたが、米インフレ懸念による米長期金利の上昇に相殺されて小幅安になった。
 翌24日には米長期金利が大幅に上昇して一時3%台に乗せたことから急落し、ダウは前日比424ドル安に、ナスダックも同121ポイント安になった。続く25日も長期金利の上昇が嫌気されて当初はハイテク株を中心に続落したが、その後好調な業績発表が好感されて切り返し、ダウは同59ドル高になった。
 そして26日には長期金利が低下したなか、フェイスブックの好決算も好感されて大幅続伸となり、ダウは同238ドル高に、ナスダックも同114ポイント高になった。週末27日も長期金利の低下傾向が続いたが、決算発表の内容が思わしくなく小動きにとどまった。

 日本株は円安気味に振れたこともあり、総じて堅調に推移した。
 週初23日は前週末20日に米国株がハイテク株主導で下落したことから日経平均が前週末比74円安になったが、翌24日には円安気味に振れたことから前日比190円高になった。25日には米長期金利の上昇から米国株が急落したのを受けて反落したが、円安に支えられて下げ幅は同62円安にとどまった。そして26日には一段と円安が進んだことから同109円高に、週末27日も米国株が急反発したのを受けて同148円高と続伸した。

 外国為替市場では週央に米長期金利の上昇からドル高に振れた。
 ドル・円相場は週初23日の東京市場では1ドル=107円台後半で始まった後、日本銀行(日銀)の黒田東彦総裁が現行の超大規模な金融緩和策を続けていく姿勢を示したことから円安圧力が強まりだし、ニューヨーク市場では米中古住宅販売件数が好調だったことから108円75銭まで上昇した。さらに24日には米新築住宅販売件数や消費者信頼感指数も好調だったことから米長期金利が大きく上昇したのを受けてドル高圧力が強まり、26日の東京市場にかけて109円50銭近くまで上昇した。
 その後、ニューヨーク市場に移ると米長期金利が低下したことから上昇力が鈍化した後、週末27日には日銀の金融政策決定会合で2%の物価目標の達成時期について「19年度頃」という文言が削除されたことや、米国内総生産(GDP)成長率が事前予想を上回ったことから再び109円台半ば付近に上昇したものの、米長期金利の低下が続いたことから一時109円割れに下落した。

 ユーロ・ドル相場は週初24日には1ユーロ=1.22ドル台で始まった後、週央25日にかけて、良好な米景気指標の発表から米長期金利が上昇したことでドル高圧力が強まり、1.21ドル台に軟化した。さらに翌26日には欧州中央銀行(ECB)理事会後の会見で、マリオ・ドラギ総裁がユーロ圏経済について楽観的な見通しを述べたことから一時1.21ドル割れまで下げたが、量的緩和策の終了時期を特に明示しなかったことからすぐに反発していった。そして週末27日には米長期金利の低下が続いたことから1.21ドル台前半まで戻した。


 今週は、明日は米長期金利の行方や先週、開催されたECB理事会について簡単に検証しておきます。
 明後日以降は、先週27日に南北首脳会談に大きな関心が集まったことから、再び北朝鮮問題を採り上げます。
 今回は米軍が韓国や沖縄から撤退していくことで利権を失う勢力が出てくること、それが日本の政界でどのような影響を及ぼしているか、安倍首相を取り巻く状況がどのようになっているかを見ていきます。
 今週もよろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。