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先週の動き・・・・米長期金利の動向や米中貿易交渉を控え米株価が動意の激しい展開

ポイント
・米株価は米長期金利の上昇や米中貿易交渉を控えて通商紛争への懸念から売られる一方、下値ではハイテク株に買い戻しが出て急反発したことで、動意の激しい展開になった。
・外国為替市場では米FOMCを控えて米長期金利が上昇したことから前半にドル高圧力が強まり、後半には声明文の内容がそれほどタカ派的でないとされたことでその圧力が弱まった。また、ユーロ圏の経済・物価指標が思わしくなかったためにユーロ安が進んだ。



 先週の国際金融市況は日本ではゴールデンウィークによる大型連休を迎えていたなか、米株価が米中貿易交渉を控えて通商紛争への懸念が高まったこともあって動意の激しい展開になった。
 米株価は週初30日には当初、好決算から上昇したが、その後イランの核開発問題が意識されて軟弱な動きになり、ダウは前週末比148ドル安になった。翌1日も前日に発表された米個人消費支出(PCE)価格指数が前年同月比2.0%に、コア・ベースでも同1.9%に伸びが一気に高まったことで長期金利が上昇したことから、当初は米長期金利が上昇したことで大幅続落になったが、その後ハイテク株に買い戻しが出たことで急速に下げ幅を縮小していき、前日比64ドル安にとどまってナスダックは同64ポイント高になった。
 2日には翌日から始まる米中貿易交渉を控えて通商問題での警戒感が再燃してダウは同174ドル安になり、翌3日も通商懸念から大幅続落となってナスダックは一時7,000ポイントを割ったが、1日目の交渉が順調に推移したことが伝わると急速に買い戻しが進んでいき、同小幅高に転じて引けた。週末4日はバークシャー・ハザウェイ社がアップル株を買い増したことが伝えられると、ハイテク株主導で急伸していき、ダウは同332ドル高となった。

 日本株は大型連休を迎えて週央の2日間のみの取引となったなか、閑散な商いのなかを動意薄になった。米株価が不安定な動きになっていたのが嫌気された一方で、為替が円安気味に推移していたことに支援され、手がかり難の状態になった。それにより、日経平均は1日に前週末比40円高、2日には前日比35円安と小動きにとどまった。

 外国為替市場では週央にかけてドル高に振れた一方で週を通してユーロ安が進んだ。
 ドル・円相場は週初30日の東京市場では1ドル=109円台前半で始まった後、1~2日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)での声明文がタカ派的な内容になるとの観測から1日に米長期金利が上昇したことでドル高圧力が強まり、翌2日のニューヨーク市場で一時110円台を付けた。しかし、その声明文では予想されていたほどタカ派的ではなかったとされたことから、米長期金利が低下していくとともにドル高修正が進んでいった。
 週末4日のニューヨーク市場では米雇用統計の発表で非農業部門の雇用者数や平均時給が事前予想を下回ったことでドル安圧力から108円65銭に急落したが、株価が急伸していくとドル高圧力が強まりだし、109円台前半に水準を戻した。

 ユーロ・ドル相場は軟調に推移した。
 週初30日には1ユーロ=1.21ドル前後で始まった後、2日にかけて米長期金利の上昇からドル高圧力が強まったことで、ニューヨーク市場では1.19ドル台前半に軟化した。その後、長期金利が低下していったことでドル高圧力が後退したが、週後半になるとユーロ圏の経済・物価指標が予想を下回る低調な内容だったことからユーロ安圧力が強まり、週末4日のロンドン市場では1.91ドルまで弱含んだ。


 今週は、明日はFRBの利上げ加速観測が強まっている割に米長期金利の上昇力が抑制されている背景について、簡単に考察します。
 明後日は前週末に発表された米雇用統計の内容について検証します。
 翌日は中国の外交が北朝鮮や日本に接近してきていることを採り上げます。
 その翌日は先週、行われた米中貿易交渉について考察します。
 さらに今週は1日多く6日間にわたり掲載します。週末は12日に核合意に対する米国の判断の期限を迎えるなかで、イランへの攻撃が現実味を増しつつありますが、それについて簡単にコメントします。
 今週もよろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。