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FRBの利上げ推進で窮地に陥る多国籍企業とそれに関係する勢力

ポイント
・中国に生産拠点を設けてグローバル生産体制の主役になった多国籍企業には欧州財閥系が多いが、米財閥系も無傷ではなく、つい最近まで「世界皇帝」として君臨していた系列にそうしたところ多いようだ。それを仲介していたのが米大手投資銀行である。
・高収益を計上できなくなったにもかかわらず、これまで多国籍企業は社債発行で資金調達をして自社株買いで株価を高騰させてきただけに、米国経済がリセッションに陥ると有利子負債が激増していることで、コスモポリタン系は窮地に陥ることになりそうだ。
・欧州系財閥と米系財閥を結び付け、中国を資本主義陣営に引き入れてグローバル生産体制の構築するのに重要な役割を担ったのが米大手投資銀行だったが、今、世界で起こっていることを概観すると、その退潮傾向は火を見るより明らかである。



苦境の多国籍企業は欧州財閥系やそれと関連する米財閥系も

 中国に生産拠点を設けて米グローバル生産体制の主役となり、近年では社債発行で自社株買いにより株価を高騰させてきた多国籍企業には欧州ロスチャイルド財閥系が多く、それを主に仲介していた金融機関がゴールドマン・サックスやJPモルガンチェースである。
 日本で東芝が経営不安に陥ったのも、11年3月11日の東日本大震災の発生とともに併発した東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響もあって原発事業が不振になったからだけではなく、それ以上に実質的な米国の“親会社”であるゼネラル・エレクトリック(GE)の財務基盤の悪化によるところが大きいと言える。そうすることで、親イスラエル右派的で国家主義的、民族主義的なナチズム系の権力者層は世界最大のウラン鉱石の埋蔵量を誇るとされる朝鮮半島北部を押さえて、エネルギー面では原発事業で、軍需面では核開発競争で優位に立とうとしており、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とともに日本では安倍晋三首相やその背後勢力もそれにつらなっている。
 ただし、米ロックフェラー財閥系も決して無傷ではなく、つい最近まで「世界皇帝」として君臨していたデイヴィッド・ロックフェラーが欧州ロスチャイルド財閥系と提携して中国に事業展開していた多国籍企業に、そうしたところが多いようだ。いうまでもなく、これらの勢力は中国では江沢民派と良好な関係にあるが、ナチズム系が擁立した習近平国家主席が強権統治体制を確立していくにつれて、利権を次々に喪失しつつあるところだ。


リセッションになることで苦境に陥る多国籍企業

 ウォール街で最もトランプ政権と対立していることで有名な大物投機家がジョージ・ソロス氏であり、16年の大統領選挙ではヒラリー・クリントン元国務長官を積極的に支援していた。つい最近では、11月6日の中間選挙に向けて債券を売り崩すことで株安をもたらし、トランプ政権に打撃を与えようとしていたようであり、実際にその頃にかけて米長期金利は3.2%台まで上がったが、そこで上昇力が止まり、それ以降低下している。
 選挙が終わった後、ジェローム・パウエル議長はじめFRB関係者がタカ派的な発言をしていたことで中短期債の利回りに上昇圧力が強まったなかで、ゴールドマンも含めてこうした親イスラエル左派的でリベラル的、世界単一政府志向のコスモポリタン系の勢力は長期債を買い進むことで長期金利を低下させていったが、いうまでもなく、その目的はその系列の中核的な存在とでもいうべき多国籍企業の財務基盤を守るためである。
 これに対し、パウエル議長はじめFRB執行部のタカ派的な姿勢を利用して株価を売り崩していった主役はシティ・グループの系列のヘッジファンドであるようだ。パウエル議長がタカ派的な講演をした10月3日にダウが史上最高値を記録し、それから急落していったのも決して偶然ではないはずだ。
 またそのように考えれば、米国経済がいずれ景気後退(リセッション)になっていくことで本当に苦境に陥るのは多国籍企業を擁するコスモポリタン系なのである。ナチズム系はトランプ大統領を“使い捨て”にして他の人物を次期大統領に擁立しながら、中東を中心に実際に戦争を引き起こしたり、中国と激しい軍拡競争を繰り広げることで大規模な軍需を創出すれば良いのである。


コスモポリタン系やゴールドマンの退潮は火を見るより明らか

 以前、当欄で指摘したように、ロックフェラー家本来の出自は本来的に「選民思想」を基盤とするカルヴァン派の宣教師として極めてナチズム的な性格が強い。しかし、本家の系統はかつて、クーン・ローブ商会のジェイコブ・シフの援助により興隆して覇権国の支配的な財閥勢力になっただけに、欧州ロスチャイルド家の影響を受けてグノーシス信仰を基盤とする共産主義的なコスモポリタン系である。
 米国の覇権の絶頂期に、欧州ロスチャイルド財閥系とロックフェラー財閥の総帥デイヴィッド・ロックフェラーを結び付けたのがゴールドマンであり、中国を資本主義陣営に引き入れることでグローバル生産体制を構築するのに非常に大きな役割を担った。しかし今では、米国ではナチズム系に擁立されたトランプ政権が発足し、中国では習近平主席が「虎刈り」で江沢民派を追い詰めている。日本では安倍政権が「一強体制」を確立して小泉純一郎元首相の勢力を追い詰め、ごく最近では日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が逮捕された。マレーシアでは安倍首相の背後の右翼的な宗教勢力に支援された親日的なマハティール・ビン・モハマド首相がその地位に返り咲き、ゴールドマンが直接的に関わっていた政府系ファンドをめぐる汚職事件が暴露された。欧州ではイタリアの財政問題を煽ることでフランスの財政赤字問題を顕在化させるのに成功しつつある。
 このように、コスモポリタン系及びゴールドマンの退潮は“火を見るより明らか”である。


 今週はこれで終わりです。
 来週は年末年始に当たりますが、これまで通り週明け月曜日の31日大晦日より掲載していくのでよろしくお願いします。
 なにかありましたら書き込んでいただければ幸いです。
 また、筆者から直接お話をお聞きしたいようであれば、少人数での講演もお引き受けさせていただきますので、御連絡いただければと思います。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。