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先週の動き・・・・好決算や米中貿易戦争への楽観的な見方から株高が進む

ポイント
・良好な米景気指標の発表や米手票大手銀行の決算内容が良好な内容だったこと、さらに週後半には米主要閣僚から対中制裁関税の解除を求める意見が出たことや、中国側が大規模な米国からの輸入拡大を提案するなど米中貿易戦争への楽観的な見方から株高が進んだ。
・外為市場では週前半に一時ユーロ高に振れたものの、それ以降は良好な米景気指標や好決算の発表でドル高圧力が強まり、さらに米中貿易戦争への楽観的な見方を背景とするリスク選好ムードからそれ以上に円安圧力が強まった。


 先週の国際金融市況は米中貿易戦争への楽観的な見方が強まったことや米国での好決算の発表からリスク選好が強まり、株価が上伸した。

 米国株は週初14日にはイスラエルがイランの武器庫を空爆したことや、中国の貿易統計で特に輸入が激減したこと、ユーロ圏の鉱工業生産指数が低調だったことから中国や欧州での景気悪化が嫌気されてアジア・欧州株が全面安になったことから当初は軟弱な動きになった。しかしその後、ドナルド・トランプ米大統領が米中貿易協議で楽観的な見方を示したことから下げ幅を縮小し、ダウは前週末比86ドル安にとどまった。ただ15日には、前日に李克強首相が中国の経済情勢の悪化に危機感を示したうえでさらなる景気刺激策を打ち出す姿勢を示したことが好感され、アジア・欧州株が全面的に反発したことから上昇し、ダウは前日比155ドル高に、ナスダックも同117ポイント高になって7,000ポイント台を回復した。翌16日も米大手主要銀行が相次いで予想を上回る好決算を発表したことや、全米住宅建設業者協会(NAHB)住宅市場指数が良好な内容だったことから続伸し、ダウは同141ドル高になった。
 さらに17日も、当初は米連邦捜査局(FBI)が華為技術(ファーウェイ)を捜査しているとの報道で下げたが、その後週間新規失業保険申請件数やフィラデルフィア連銀製造業景況指数が良好な内容だったことから堅調な地合いに回帰し、さらにスティーブン・ムニューシン米財務長官が中国に対する一部またはすべての制裁関税の解除を提案したと報じられたことから一段高になり、ダウは同162ドル高に、ナスダックも同49ポイント高になった。そして週末18日には、中国が米国からの輸入を大幅に増大して6年かけて対米貿易黒字をゼロにすることを提案していると報じられたことや、トランプ大統領が最大13年に及ぶ大型インフラ整備計画の推進をめぐりホワイトハウスで政府高官と会合したと報じられたことから一気に上昇圧力が強まり、ダウは同336ドル高と急伸してナスダックも同72ポイント高になった。

 日本株は連休明けの週初15日には中国での景気対策期待からアジア株が全般的に上昇したことから堅調に推移し、日経平均は前週末比195円高になった。16日には英国で欧州連合(EU)からの離脱案が予想以上の大差で否決されたこともあり、いったん円高に振れたことから利食い売りが先行して前日比112円安と反落し、翌17日もそうした流れが続いて同40円安になった。しかし、週末18日にはムニューシン米財務長官が対中国の制裁関税の解除を提案したと報じられたことでアジア株が全面高になったことから、円安が進むとともに上値を伸ばしていき、同263円高と続伸した。

 外国為替市場では米中貿易戦争に対する楽観的な見方や良好な米景気指標の発表からドル高に振れた一方で、リスク選好からそれ以上に円安が進んだ。

 ドル・円相場は東京市場が休場だった週初14日にはイスラエル軍によるイラン武器庫への空爆や中国、欧州での低調な経済指標の発表からリスク回避が強まったことで円高に振れやすくなり、おおむね1ドル=108円台前半で推移しながらもロンドン市場では瞬間的に108円を割った。翌15日の東京市場では中国政府による景気刺激策の発動期待からリスク選好が回復したことで108円台後半に強含んだが、ニューヨーク市場では米生産者物価指数(PPI)やニューヨーク連銀製造業景況指数が予想を下回ったことからドル安圧力が強まり、108円台前半に“往って来い”になった。しかし、16日になると下げ圧力が弱まり、ニューヨーク市場では米大手行の好決算から株高になっていき、NAHB住宅市場指数も良好な内容だったことから109円台に上昇した。さらに17日にはムニューシン米財務長官による対中制裁関税の緩和もしくは解除するとの提案で株高になったことや、新規失業保険申請件数やフィラデルフィア連銀製造業景況指数が好調だったことから上昇傾向を継続した。そして週末18日もリスク選好が続いたことから強含み傾向を継続し、ニューヨーク市場では中国側が6年で対米貿易黒字を解消することを提案したと報じられたことから一段高になって109円90銭付近に達した。

 ユーロ・ドル相場は週初14日のロンドン市場ではユーロ圏鉱工業生産指数が低調だったことからいったん弱含んだが、その後英国ではEUからの離脱法案の議会での採決を翌日に控えて楽観的な見方が強まったことや米経済指標が低調だったことから、翌15日の東京市場にかけて1ユーロ=1.1490ドル付近まで上昇した。ただ、16日には米大手行が相次いで好決算を発表したことやNAHB住宅市場指数が好調だったことから軟化していき、ニューヨーク市場では1.137ドル台まで下落した。翌17日も良好な米景気指標の発表が相次いだことから弱含み傾向が続いた後、週末18日のニューヨーク市場では中国が大幅に米国からの輸入を増大させることを提案したことが報じられたことから株高とともにドル高圧力が強まり、1.135ドル台まで下落した。


 今週は、明日は昨年10月初旬から年末にかけての株価崩落と年明けからの株高傾向について考察します。
 明後日は足元で米中貿易協議が行われており、中国側が譲歩するなど経済的な苦境から屈服しているのが明らかな情勢になっていますが、その背景やその意義について考えます。
 その翌日には、それと関連して日本が採るべき歴史的な役割を見ておくことにします。
 週末はそれらのことを踏まえて、2月末に2回目の米朝首脳会談が行われる動きになっていますが、その背景について考察します。
 今週もよろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。