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ナチズム系が主導権を握り韓国を崩壊させる戦略へ

ポイント
・米国での主導権は、世界覇権の維持を目指すコスモポリタン系から、それを中国に明け渡すのを前提に、同国を蚕食しながら「悪の帝国」に仕立てて「新冷戦」構造を構築しようとしているナチズム系に代わったことで、韓国の位置づけも変わっている。
・今回の日本政府による対韓輸出規制強化措置が打ち出された背景には、一つには新冷戦構造になっていくことで中国はじめ敵対国に軍事物資やそれに転用できる原料を輸出することを禁じる「ココム規制」が復活しつつあることがある。
・それ以上に重要なのが、在韓米軍が韓国から撤退するのが時間の問題になってきたなかで、米軍が守らないところに半導体メモリーの主力生産基地を置いておくわけにいかなくなったことがある。
・さらにそれ以上に重要なことは、トランプ大統領やナチズム系の権力者層は朝鮮半島北部で資源開発を軌道に乗せていこうとしており、安倍首相の背後勢力も大東亜共栄圏構想の実現を目指しているなかで、半島を北から統一していく方向に変わったことがある。
・さらにもう一つ指摘すれば、ナチズム系は将来的に中国に覇権を握らせようとしているものの、同国は構造的に輸出が落ち込んで近く経常赤字国に転落していくことが見込まれるなかで、韓国の半導体メモリー産業を衰退させて中国に握らせようとしていることもある。



米国は意図的にサプライチェーンを崩壊させようとしている

(前回の続き) しかし、米国の世界覇権が08年9月のリーマン・ショックによる巨大な金融危機が起こったのを機に最盛期から斜陽期に転じた。それとともに、主導権が「世界皇帝」として君臨したデイヴィッド・ロックフェラーを頂点とする親イスラエル左派的で社会主義的、リベラル的なコスモポリタン系から、現在のドナルド・トランプ政権の成立により親イスラエル右派的で国家主義的、民族主義的なナチズム系に移行している。それにより軍事・安全保障面では世界的に駐留している米軍を徐々に撤退させ、経済面でもグローバル生産体制を瓦解させることで意図的に米国の覇権を後退させようとしている。
 そのうえで、各国家間、各地域間で経済競争をさせながら(これが発展するとブロック経済化に移行していくことになる)、これまで米軍が駐留していた同盟国、有志国に軍事力を強化させたうえで、表面的に中国を「悪の帝国」に仕立てる(その裏側では米系資本が大挙して進出して中国を“蚕食”していこうとしているのだが)ことで、それらの国々と提携することで「新冷戦」体制を構築し、軍需を創出することで経済成長に結び付けていこうとしている。
 こうしたトランプ政権の背後のナチズム系の権力者層の意向から考えると、今回の日本の輸出規制を受けて韓国では康京和(カン・ギョンファ)外相がサプライチェーンが崩壊することで米国経済にも打撃を与えるといったことを訴えているが、逆効果であることがわかる。


主導権がナチズム系に移行したことで韓国の位置づけが変わる

 いうまでもなく、ナチズム系の世界戦略からは、以前のコスモポリタン系による米国の覇権の維持を目指した路線と比較して韓国の位置づけも変わってくることになる。
 米国は新冷戦体制を構築するにあたり、当然のことながら中国やその衛星国に軍事物資やそれに転用できる原材料の輸出を厳しく規制することになる。いわば、かつての旧冷戦時代にソ連やその衛星国としての共産主義諸国へのそうした輸出を禁止した「ココム規制」が復活しつつあるなかで、韓国で、それも親北的な文在寅(ムン・ジェイン)政権下で北朝鮮に流れているのはなんとしても潰さなければならないのは言うまでもないことだ。
 ただそれ以上に重要なのが、在韓米軍が撤退しようとしていることだ。6月3日にパトリック・シャナハン米国防長官代行(当時)と韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相との間で、米韓連合司令部をソウルから南方の平沢(ピョンテク)に移転することを決めたことで、米軍がソウルの漢江(ハンガン)の北側から撤退することになった。米韓連合軍の司令官にはこれから韓国軍から出ることになったことで、米軍が韓国から撤退することが時間の問題になった。米軍が守らないところに半導体メモリーの主力生産基地を置いておくことがどれほど危険なことであるか、改めて指摘するまでもないことだ。


日米両国は北主導で統一させようとしており韓国は見捨てられている

 それ以上に重要なのが、韓国の文在寅政権は連邦制による南北統一を目指しているとされているが、ナチズム系主導の米権力者層は北主導で朝鮮半島を統一しようとしていることであり、これに日本の安倍晋三首相の背後の右翼的な宗教勢力も加担していることだ。
 以前、米国で軍産複合体に代表されるコスモポリタン系が主導権を握っていた際には南から北を制圧することで統一する路線が標榜され続け、それにより米軍の駐留が正当化されていた。米国の忠実な「属国」である日本では、官僚層や政治家、財界に至るまでほとんどの有識者層だけでなく、安倍首相の背後の勢力もそうした路線に従っていた。だからこそ、00年代には「冬のソナタ」から始まる韓流ブームを興隆させることで、一般庶民レベルで韓国に対する親近感を醸成させていたのである。
 ところが今、米国で新たに主導権を握ったナチズム系の権力者層やトランプ大統領は、日本の地下勢力を介して既に密かに北朝鮮に進出しており、表面的な非核化を実現して半島を統一させたうえで、核兵器や原子力発電の原料であるウラン鉱石を筆頭に、地下資源を中心とする産業を興隆させてその利権を握ろうとしている。また安倍首相の背後の勢力もその利権に与かるだけでなく、満州及びシベリア方面を中心に大東亜共栄圏を構築していくとすれば、朝鮮半島では戦略的に北部地域が主体にならざるを得ない。
 すなわち、日米両国の権力者層は意図的に韓国を崩壊させようとしているわけだ。安倍首相が現在の文在寅政権が成立して以来、同国に対して敵対的で冷淡な姿勢を取り続けているのも、またトランプ政権が日韓両国の対立にまったく仲裁する姿勢を見せないのもこのためである。今回の日本の輸出規制強化措置についても、水面下で米国側との合意のうえで、場合によってはその密約のうえで取りかかっていることも容易に推測されるところだ。


韓国の半導体産業を握らせることで中国の輸出を伸ばすことに

 また中国との関係についても考える必要がある。
 ナチズム系の権力者層は将来的に覇権を中国に明け渡すことを前提に動いているので、バブル崩壊が進むなどで同国が崩壊することを望んでいない。ところが、これまでのトランプ政権による保護主義的な政策が奏功して多国籍企業が生産拠点を米国内に回帰させたり、他の新興国に移管させたことで構造的に中国の輸出が落ち込んでおり、今後3~4年以内に経常収支が赤字に転落することが予測されている。
 本来、覇権国になるには「世界の一大需要基地」として機能する必要があるので赤字国になること自体は望ましいことだ。しかし、中国ではまだ世界的な産業が育っておらず、内陸部の農民の購買力も極端に脆弱な状態のままでそうした状態に移行すると、覇権国に発展していくどころか、このまま衰退していく公算を強めることになる。すなわち、資本の本源的蓄積が未達成なままで“老朽化”していきかねないのであり、実際に人口構成ではこれまでの「一人っ子政策」が災いしたこともあり、日本はじめ先進国よりも急激な速度で高齢化が進行しつつある。
 そこで米ナチズム系の権力者層の戦略担当者が目につけたのが、韓国の半導体メモリー産業を衰退させて中国に握らせることで、同国の輸出を伸ばすことであるという。特にDRAMは付加価値がそれほど高くないだけに、日本人の技術者が中国人の労働者に教えれば、比較的容易にその技術を習得させることが出来ると見ているようだ。そこでは日本企業に技術強化を推進させるインセンティブを与えるため、その分野の中国の企業は国有企業も含めて日本勢に過半数も含む相当規模の資本参入を認めることも検討されているようだ。


日本を取り込むためにハイブリッド車も認めることに

 今回、中国政府は大気汚染の防止等、環境規制を実現するにあたり、自動車業界では水素を燃料に用いる燃料電池車(FCV)の普及を目指していたが、それをトヨタ自動車を筆頭に日本勢が得意とするハイブリッド車(HV)も含めることにした。
 中国政府がFCVの普及を目指していたのは、中東の多くの産油国がサウジアラビアを筆頭に親米国で占められており、また世界中の海上輸送路(シーレーン)の管理もその多くが米軍に握られているなかで、エネルギーの供給面で原油や天然ガスに依存せず、新しい分野を切り開くことでその分野で優位に立とうとしていたことがあった。しかし、FCVの開発や実用化が思うように進まず、中国政府としてはある程度の方針転換をせざるを得なくなったなかで、出来る限り日本勢を取り込んだ方が有利であると判断したようであり、6月28日に大阪で日中首脳会談を開催する事前の水面下での交渉でそれがほぼ決まっていたようだ。
 米国が日本を属国としたからこそ覇権を握り、それを維持することが出来たように、中国もこれから覇権国になるには日本を取り込むことが絶対的に不可欠である。


ファーウェイの半導体技術と日本の原料技術を組み合わせれば・・・・

 かつて、80年代に日本勢が半導体を牛耳っていた際に、それを米国に輸出せずにソ連に渡せば軍事的に米国を倒すことが出来るといった話がまことしやかに持ち上がったものだ。当時、東西冷戦下でホワイトハウスの主導権をジョン・フォスター・ダレス元国務長官から受け継いだヘンリー・キッシンジャー元国務長官は、それを阻止しようとして必死になって日本の半導体産業を潰しにかかったものだ。しかし、それはクレムリンを管轄していたデイヴィッド・ロックフェラーの“罠”であったようだ。
 このロックフェラー財閥の総帥はズビグニュー・ブレジンスキー元大統領補佐官主導でソ連を崩壊させて東西冷戦を終わらせたうえで、鄧小平と組んで天安門事件を引き起こし、改革開放だけでなく政治的な民主化をも目指していた趙紫陽国家主席(当時)を失脚させて江沢民政権を擁立し、グローバル生産体制を構築させていった。またそれにより、もとより中国では70年代にリチャード・ニクソン政権下で自身が実質的に国交回復を成立させただけあってキッシンジャー元長官が強固な利権を築いたはずだったが、それによりロックフェラー財閥の総帥である「世界皇帝」に奪われてしまったようだ。
 今、米クアルコムから最高級の技術者をヘッドハンティングしたことで、最高品位の半導体の技術は華為技術(ファーウェイ)の子会社のハイシリコンが握っている。ナチズム系の権力者層はその支配権を江沢民派から奪い取って自分たちがコントロール出来るようにしたうえで、日本勢しか造れない半導体の原料をも組み合わせれば、次世代通信規格「5G」はおろか「6G」の技術を手に入れるのも夢ではないといった“皮算用”をしているという――果たしてうまくいくだろうか?


 今週はこれで終わりです。今回も御拝読いただき、ありがとうございます。
 来週もこれまで同様に、週明け22日の月曜日から掲載していくので、よろしくお願いします。
 何かありましたら書き込んでいただければ幸いです。
 筆者から直接お話をお聞きしたいようであれば、小規模の講演もお引き受けいたしますので、御連絡いただければ幸甚です。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。