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先週の動き‥‥米経済減速懸念の後退から米株価が史上最高値更新を継続

ポイント
・前週末の米雇用統計の発表を機に米国経済の減速懸念が後退したなか、米中貿易協議でも楽観的な見方が強まっていることからリスク選好が強い状態を継続して株価が上昇する展開が続き、米株価は半ば以降の一部の日を除いて史上最高値を更新し続けた。
・外為市場でも米国経済の減速懸念の後退から米長期金利が勢いよく上昇したなかでドル高気味に推移した一方で、英国の総選挙で与党保守党が苦戦するとの見通しによるポンド安や、欧州経済の不振も加わってユーロ安にも振れる展開になった。



 先週の国際金融市況は米国株がほとんどの営業日で史上最高値を更新するなど、リスク選好が強まる展開になった。

 米国株は週初4日には前週末の非常にタカ派的な内容になった米雇用統計の発表の余波がくすぶるなか、米景気減速懸念の後退に加えて米中首脳会談の実現に向けて進展の動きが出たこと、さらにウィルバー・ロス商務長官が中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)への禁輸措置の緩和を示唆したことからリスク選好の流れが続き、米長期金利が上昇するとともにダウは前週末比114ドル高に、ナスダックも同46ポイント高になった。5日もドナルド・トランプ米政権が中国製品に対する関税措置の一部撤回を検討していると報じられたことや、米供給管理協会(ISM)非製造業景況指数が良好な内容だったことから、長期金利の上昇傾向が続くとともに株価も続伸したが、その後利食い売りから上昇幅を縮小し、ダウは前日比30ドル高に、ナスダックも同1ポイント高にとどまった。6日は米中首脳会談が12月にずれ込むとの見込みもあって利食い売りが優勢になったが、引け際に買い戻しが出たことで値位置を上げ、ダウは同変わらずとなった。7日は中国商務省が米中両国が段階的な関税措置の撤廃で合意したと表明したことからリスク選好が再燃し、長期金利の急上昇から金融株主導で買い上げられたが、その後ピーター・ナバロ米国家通商会議(NTC)委員長がそれを否定したことから上昇幅をやや縮小し、ダウは同182ドル高になった。週末8日はトランプ大統領も関税の撤廃に関する合意を否定したことから利食い売りが先行したが、その後引けにかけて再びハイテク株主導で買い戻しが出たことから切り返していき、ダウは同6ドル高と小幅高に転じ、ナスダックは同40ポイント高になった。ダウは週初4日から、ナスダックは前週末1日から、6日と週末8日を除いて史上最高値を更新(引値ベースでは8日も更新)する展開になった。

 日本株も力強く上昇した。3連休を明けた週初5日は海外株が前週末1日に急伸、前日4日も上伸したことから買い気が強まって急上昇し、日経平均は前週末比401円高になって2万3,000円台に乗せた。6日は前日の海外株が終盤に上値が重くなったものの、根強く買い拾われて前日比51円高と続伸した。7日も海外株が終盤に地合いが悪化したことから当初は反落したが、その後中国商務省が米国とともに関税を段階的に撤廃することを表明したことで中国株が上伸したことから押し上げられていき、同26円高と高値引けした。週末8日は前日の米国株が上伸したものの、ナバロ米NTC委員長がそれを否定したことから中国株が下落したのを受けて上昇幅が抑制され、同61円高にとどまった。

 外国為替市場ではリスク選好による米長期金利の上昇からドル高気味に推移した。

 ドル・円相場は週初4日には東京市場が休場だったなか、シドニー市場では1ドル=108円台前半で始まり、ニューヨーク市場では米景気減速懸念の後退や米中首脳会談に向けた動き、ファーウェイへの禁輸措置の緩和に向けた動きからリスク選好が強まったことで、108円台後半に水準を切り上げた。5日もニューヨーク市場では米中交渉での楽観的な見方やISM指数の良好な内容から米長期金利が上昇するなかをドル高圧力が強い状態が続き、109円20銭台に上昇した。6日は米中首脳会談が12月にずれ込む見通しになったことでいったん軟化していき、7日の東京市場にかけて108円60銭台まで下げたが、その後中国商務省が米国との間で段階的に関税措置の撤廃で合意したと発表したことから再び上昇していき、ニューヨーク市場では米長期金利が急上昇したなかを109円台半ば近くに達した。しかし、その後ナバロNTC委員長が、さらに週末の翌8日もトランプ大統領もそれを否定したことから上値が重くなったが、それでも米中交渉への楽観的な見方が根強い状況が続き、109円台前半で下げ止まった。

 ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.11ドル台後半で始まり、週初4日は英国の総選挙でボリス・ジョンソン首相率いる与党保守党が議席数を減らす可能性が指摘されたことからポンド安圧力で弱含み、5日には米中貿易交渉での楽観的な見方によるドル高圧力も加わって1.10ドル台半ば超まで下げた。6日は英保守党の支持率の低下によるポンド安・ユーロ安圧力と、米中首脳会談が12月にずれ込むとの見方によるドル安圧力が拮抗して動きにくい展開になった。7日の東京市場では中国商務省による米国との間で関税措置の段階的な撤廃を表明したことでドル高圧力が、ロンドン市場でも欧州連合(EU)がユーロ圏の成長率やインフレ率の見通しを引き下げたことからユーロ安圧力が強まり、軟化していった。週末8日もトランプ大統領が関税の撤廃を否定したものの、欧州経済の先行き見通しの悪化によるユーロ安圧力も根強い状態にあり、1.101ドル台で下支えられた。


 今週は、明日は今後の市況の見通しやその背景について簡単に考えます。
 その翌日には、米国ではトランプ大統領にはウクライナ疑惑が、日本でも安倍政権の閣僚が相次いで辞任しましたが、そうした日米の両首脳の間での不正疑惑が連動していることについて見ることにします。
 その翌日からは、日韓問題において韓国のGSOMIAを更新するかの最終期限が迫っていることから、その問題の背後事情について考えることにします。
 その背景には、米権力者層による韓国に対する巨大な罠が仕掛けられていることについて見ていきます。
 また、今週はいつもより2日多く、17日の日曜日まで掲載します。
 今週もよろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。