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GSOMIA更新への拒否に仕組まれた韓国に対する巨大な罠

ポイント
・文在寅政権は左翼民族主義勢力が主導権を握っているため、米政府高官が説得してもGSOMIAを更新しない可能性が高い。それによりトランプ政権は在韓米軍の駐留経費の大幅な増額を求め、韓国政府がそれを拒絶するとその撤退に向けて動こうとしているようだ。
・米大統領選挙も終わり米金融市場ではリスク回避が強まって韓国は資本流出に見舞われ、ほとんどの銀行が破綻して国債もデフォルトの危機が高まるだろう。そこに実質ロシア軍化した北朝鮮軍が南侵すると、日米が支援しないなかで韓国軍が跳ね返せるか甚だ微妙だ。
・最近の日韓関係の悪化を巡り日本側では安倍首相が意図的に険悪化するように動いており、トランプ政権も韓国からの仲裁の要請にまったく応えずに大統領が文在寅大統領を激しく批判している意味を、韓国の人たちは気付くべきである。



GSOMIA更新拒否で在韓米軍の駐留経費の大幅増額と撤退が求められる

 これから韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の更新期限である23日の午後0時に向けて難しい判断を迫られることになる。更新する方が有利であるのは保守派はじめ担当官庁や軍上層部に限らず、常識的な有識者の間では共有されているだろう。
 とはいえ、一般民衆の雰囲気に火が付くと感情に押し流されてしまい、理性的に動けないのが韓国の国民の悲しいところである。最近では安倍晋三政権より文在寅政権を批判するデモが多くなっているとはいえ、日本政府が打ち出した輸出規制強化措置に対する批判が非常に強いなかで、支持基盤である左翼民族主義勢力の圧力を受けていることもあり、いかに米政府高官が閣僚も動員して説得しても、このまま更新しないとする決定が修正されない可能性も十分にあり得る。
 しかし、それはドナルド・トランプ政権の背後の親イスラエル右派的で国家主義的、民族主義的なナチズム系の権力者層にしてみれば、朝鮮半島で非核化を実現するのと引き換えに在韓米軍を撤退させるうえで好都合である。おそらく、トランプ政権は米軍の駐留経費をさらに増額するように求めており、それが従来の5年ごとから毎年見直し交渉が行われることになったなかで、韓国側に大幅な増額を求めてきておかしくない――実際、これまでの数倍から10倍程度の負担を求めることもあながち否定できないだろう。
 いうまでもなく韓国政府はそれを拒絶するだろうが、それにより在韓米軍の撤退の動きが進むようになっておかしくない。今、米政府高官がGSOMIAを更新するように説得しているのは、それでも韓国側がそれを拒否してその意に反する決定をするのを見越したうえで、その後の在韓米軍の駐留経費の大幅な増額への要求とその撤退に向けて、有力な名分を得る目的がある可能性について考えるべきだろう。


経済悪化の混乱時にロシア軍化した北朝鮮軍が南侵も

 足元では米金融市場ではリスク選好が強まりつつあり、それが来年11月の大統領選挙の直前まで続く可能性があるため、ひとまず韓国経済は資本逃避に見舞われる危険性が低下するだろう。とはいえ、足元では中国経済が相変わらず低迷した状態を続けているなかで、韓国経済は基幹産業の原材料が満足に手当てできる状態にはないためにそれほど持ち直すことができず、生産拠点の海外への移転が進むと一段と悪化する恐れがある。
 そして米金融市場でリスク選好の動きが終わってリスク回避が強まりやすくなり、米中両大国でバブル崩壊の動きになっていくと、もはや日本との間で通貨スワップ協定を再締結するのが絶望的になっているなかで、韓国ではほとんどの銀行が破綻してしまい、国債も債務不履行(デフォルト)に陥る危険性が高まることになる。それにより韓国国内で混乱に見舞われる際にロシア軍化した北朝鮮軍が南侵してくれば、韓国軍には跳ね返す力がなくなっている可能性がある。
 これまで当欄で述べてきたように、米韓同盟には本来的に米軍が緊急時に韓国を守る義務はないのであり、その頃に既に韓国からかなり撤退していればなおさらである。日米両国が援軍を出したり後方支援をしないなかで、韓国軍が実質ロシア軍の攻勢を防げるかは甚だ微妙である。


日米両首脳の姿勢にうかがわれる意図に韓国は気付くべき

 日本では昨年12月にレーダー照射問題が起こった際に、防衛省が慎重だったものの安倍首相が映像の公開に踏み切った経緯がある。また徴用工の問題でも、一貫して国際法違反の状態を是正することを求めることで、韓国側がすべて補償すべきだとする姿勢を変えないなど、安倍首相自身が意図的に日韓関係を悪化させて改善させないようにしている。
 トランプ政権も韓国側の仲介への要請にまったく応えず、文在寅政権への批判を強めている背景に、ナチズム系が韓国をどのように扱おうとしているか、韓国の人たちはその将来像も含めてよく考える必要がある。


 延長となる2日目もこの続きを掲載します。
 明日は日本政府による北主導での統一朝鮮政府向けの資金拠出の方策について考えます。
 日本人拉致問題が障害になっているなかで、足元で韓国との関係が悪化している最大の要因である徴用工の問題にヒントがありそうです。
 よろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。