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コロナ騒動が仕掛けられて国家間競争体制が一段と強まる

ポイント
・新型コロナウイルスの感染症の毒性や感染力は季節性インフルエンザとそれほど変わらないにもかかわらず、必要以上に恐怖心が煽られているのはいくつか要因があるが、最も重要なのは中国との間でデカップリング化を推し進めることだ。
・デカップリング化には二つの意味がある。一つは経済・通商面でグローバル生産体制を崩壊ざせて国家間競争の時代に移行させることであり、もう一つが安全保障面で「悪の帝国」中国に対しる世界中の嫌悪感を強め、「新冷戦」体制を構築することだ。
・それ以外には、中国で構造改革を推進させるために習近平国家主席の権力基盤や政治的権威を強化させること、欧州では安定・成長協定に打撃を与えて反EU的な極右勢力を台頭させること、日本やドイツに内需を浮揚させなければならない状況を醸成することがある。
・時代は確実に自国優先による国家間競争が優位の状況に移行しつつあり、それはトランプ政権が成立して保護主義的な高関税政策が推進されてから始まっているが、今回のコロナ騒動でサプライチェーンが瓦解したことでより決定的になったといえる。
・今回の株価暴落は原油価格の急落もその一因だ。その背景にはサウジアラビア主導のOPECが追加減産の強化を打ち出したところロシアが拒否したことがあるが、プーチン大統領がナチズム系の指導者であることを考えればそうした路線に沿って動いたと見るべきだ。



中国との間でデカップリング化を推し進める

(前回の続き) いずれにせよ重要なことは、新型コロナウイルスのなかでもL型の強毒性ならまだ理解できなくもないが、S型の弱毒性のウイルスですら、本当は毒性の強さや感染力は季節性インフルエンザとそれほど変わらないにもかかわらず、どうして権力機関やその意向で動いている報道メディア機関が必要以上に恐怖心を煽っているかということだ。これまで、当欄ではこのことについて述べてきたので、ここでは項目のみ指摘するだけにとどめる。
 それは最も重要なことは中国との間で切り離しや分断を意味するデカップリング化を推し進めることであり、それは経済・通商面と安全保障面との二つの意味がある。経済・通商面では中国の沿海部を生産工場の中核とするサプライチェーンを瓦解させて多国籍企業主導のグローバル生産体制を崩壊させることで、生産拠点を米国や日本の影響力が強い国・地域にシフトさせるなり、あるいは自国内に回帰させることで国家間競争の時代に移行させることだ。
 また安全保障面では、21世紀になっても民主主義体制への移行を否定し、頑なに全体主義的な共産党による独裁体制を堅持し続ける「悪の帝国」中国に対する嫌悪感を世界中の人々の間で強めさせることで、「新冷戦」体制への移行を推し進めることだ。


中国に構造改革、EU解体、日独には内需浮揚へ政策転換が求められる

 またそれ以外に中国に対しては、親イスラエル右派的で国家主義的、民族主義的なナチズム系の権力者層が習近平国家主席を押し立てて中国で市場経済メカニズムの導入や金融資本取引の対外開放、国有企業改革を中核とする構造改革を推進させ、米系ユダヤ資本が中国そのものを“蚕食”していくうえで、江沢民元国家主席を中心とする勢力や派その他の抵抗勢力を抑え込むためにも、習主席の権力基盤や政治的権威を一段と強化する必要があるからだ。
 カリスマ的な独裁者による統治体制が根付いている社会的な土壌においては、巨大な危機を演出してそれを独裁者による強力な指導により克服したように見せかけるのが最適な手法であるからだ。

 また欧州に対しては、潜在的な財政破綻国家であるイタリアで医療崩壊を起こさせて死者を激増させることで、ユーロ圏での「安定・成長協定」に打撃を与えることだ。また各国に国境を封鎖させることで、欧州連合(EU)域内でヒトの往来の自由化を定めているシェンゲン協定を有名無実化することだ。
 そして世界最大の貿易・経常黒字国であるドイツで大規模な財政出動政策の推進に舵を切らせることで内需を浮揚させ、さらに各国で極右勢力を一段と強めることでEUを解体の方向に押しやることだ。

 そして最後に日本でもドイツと同様に内需を浮揚させるにあたり、サプライチェーンを瓦解させて輸出に打撃を与え、また外国人観光客によるインバウンド消費も激減させることで海外からの需要に依存できない環境にさせることだ。それにより、大企業に内部留保を抜本的に取り崩させ、従業員に支払う基本給を大幅に引き上げさせることで、家計の消費活動を活発化させないことには経済成長ができない環境を醸成させることだ。

 これらのことはこれまで、当欄で詳述してきたので、ここでは確認のためにごく簡単に項目だけを述べるだけにとどめておく。


テレワークや在宅勤務がある程度普及する可能性も

 今後の展開を占ううえで重要なことは、今回の“コロナ騒動”がいつ終息するかといったこともさることながら、経済・社会情勢でそれ以前と比べて変わるところがあるのか、また変わるとしたらどのように変貌するかといったことだ。
 今回の騒動では外出の自粛が求められたなかで、職場への出勤にしても極力テレワークや在宅勤務で対応するように求められたが、それを機にある程度はそうした仕事スタイルが一般化していくのだろう。もちろん、職種や業種によっては実際に職場もしくはその他のところに出向かなければならないところも多く、またデスクワーク主体の職種であっても、データを職場から持ち出すのを禁じているところも多いだけに、一筋縄でいかないのは当然のことだ。とはいえ、従業員に役員も含めて、職場への移動に伴う労力や時間的なコストを考えれば、企業側もそれなりに対応を考えるのだろう。


時代は自国優先主義による国家間競争主体での経済成長路線に移行へ

 ただやはり重要なのは、中国の沿海部を中心とするサプライチェーンが寸断されて多国籍企業主導のグローバル生産体制が完全に機能不全状態に陥っているなかで、それがどの程度復旧するかということだ。ただこの問題は今に始まったことではなく、17年1月に米国でナチズム系の権力者層が背後に控えているドナルド・トランプ政権が、特に中国に貿易戦争を仕掛けているなど保護主義的な高関税政策を推進するようになってから続いているものである。今回のコロナ騒動による中国でのサプライチェーンの寸断はそれをさらに強力に推し進め、もはや後戻りできない状況にさせた効果があったと見るべきものだ。
 時代はもはやグローバル規模での経営戦略や国際連合体を活用した経済成長路線から、トランプ大統領が標榜していた「米国第一主義(アメリカ・ファースト)」に代表されるような自国優先主義による国家間競争主体の路線に変わりつつあることを、大企業の経営者や官僚、政治家等の有識者層はしっかり把握する必要がある。


サウジとロシアの原油増産競争もナチズム系の路線に沿った動き

 今回の株価暴落はコロナ騒動に加えて原油価格の暴落もそれに拍車をかけたが、そこではサウジアラビアを中心とする石油輸出国機構(OPEC)と非OPECのロシアとの増産競争がある。
 ロシアではこれまで、ウラジーミル・プーチン大統領主導で中東での外交上の影響力を強めるため、サウジとの関係を維持する観点から協調減産路線に追随してきた。今回、それを破棄してシェア重視の増産競争路線に転じたのは、プーチン大統領がナチズム系の指導者であることを考えれば、コロナ騒動を契機にその路線に従って動いたと理解すれば得心がいくというものだ。
 石油業界の著名アナリストからは、今回のロシアの動きは米国のシェール業界に打撃を与えるためといった指摘をしているが、それよりはより大きな戦略的な動きに沿ったものと見るべきものである。


 週末の明日もこの続きを掲載します。
 明日は世界的に分断が進んで国家間競争への時代に移行していく流れになりつつあるなかで、いまだに日本では時代錯誤的な志向観念から脱却できない状況にあることを取り上げます。
 よろしくお願いします。
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プロフィール

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永山卓矢と申します。
有限会社ナリッジ・クリエイション代表です。
現在、マクロ経済の分野でアナリスト業務を中心に活動しています。
フリーの立場で従来のマクロ経済や金融市場分析に限らず、その背後の政治的な権力闘争に至るまで調査活動を行っています。
これまで、月刊誌『商品・証券・金融先物市場』とその後継の『フューチャーズ・マーケット』や投資日報社などの大部分のインタビュー記事の作成をはじめ、他の情報媒体の市況執筆に携わってきました。
また、『「実物経済」の復活』(副島隆彦著 光文社刊)』はじめ、著名評論家の著作本執筆の実質的な共著や補助などの業務に携わってきました。
どうぞ、よろしくお願いいたします。